どんな家に住もうか?
住まいづくりの一番の楽しみは、どんな家を建てようかと考えている時ではないでしょうか。さまざまなインテリア雑誌の写真を見て、あるいはこれまでに経験した海外旅行やしゃれた店舗などのイメージを少しでも我が家の中に取り込みたいと考えます。ところがあれもこれも欲張りすぎて、自分でもなにがしたいか分からなくなることもあります。どんな家に住みたいのか、住まいづくりの要望を整理してみましょう。
好きなことを、好きなだけ
住まいづくりは人生の中でも一大事業です。大きな予算やローンを抱えることになるのであれば、せめて自分の思い通りに住めるようにしたいと思うのは当然のことです。リフォームでも内外装材を新しくするだけではなく、リノベーションとも言われるほどに生活空間を変えようとするときも、同じ気持ちです。家を新しくする機会に、新しい生活でやりたかった夢を実現したいと思うのは当然のことです。好きなことが決まっていれば良いのですが、ぼんやりとした夢であることも多いのです。
しかも自分で設計すれば想いも叶いますが、多くの現場は設計士に依頼して実現しなければなりません。夢を上手に整理して伝えなければ、設計士もポイントを理解することはできないでしょう。
それでもせっかくのリフォームや新築の機会ですから、自分の夢や好きなことをもう一度整理しておくのは大切なことではないでしょうか。住まいづくりというのは、まさに住まい手の個性が現れる機会でもあります。好きなことや夢のレベルによっても、家に与える影響も大きく変わります。そしてそのレベルというのは、今だけではなくこれからの将来に向かって変わってゆく可能性もあります。好きなことを好きなだけ、自分の家に表現する。そのためには、好きなことのレベルを少し整理しておく必要があります。
■おうちのはなし 004
どんな家に住もうか?―プランニングの楽しみ―
一般社団法人 住まい文化研究会 石川 新治
http://ouchi874.org/